2026年の決算まとめは一番下にあります。
友人と集まることになって、レンタルスペースを探してみたんです。最初は駅前の会議室を想像していたのですが、選んだのは住宅街にある一軒家。ナンバーキーで中へ入ると、調理器具や冷蔵庫、コーヒーマシンまでそろっていました。
飲み物や食事も手配できたので、幹事としてはかなり楽でした。「こういう場所を短時間だけ借りる人は、思っていたより多いのかもしれない」。気になって運営会社を調べてみると、東証グロースに上場するスペースマーケット(4487)へたどり着きました。
この会社を最初に調べたのは2025年の夏です。それから約1年。2026年7月時点で見直してみると、3社のM&A、決算期の変更、ブランド刷新と、会社の姿は想像以上に変わっていました。予約サイトの会社というだけでは、もう説明しきれません。
では、利用者が増えれば、このまま利益も伸びていくのでしょうか。今回いちばん気になったのは、買収した事業をきちんと利益へ変えられるかという点です。実際に使って感じた便利さを出発点に、5年の業績、財務、競合、これからの成長戦略を順番に見ていきます。
会社概要|どんな会社なのかを整理
スペースマーケットは、使われていない会議室、住宅、撮影スタジオ、店舗、古民家などと、場所を必要とする利用者をインターネット上でつなぐ会社です。利用者は時間単位で検索・予約でき、スペースを持つホストは空いている時間を収益化できます。
創業は2014年で、2019年に東証マザーズ、現在の東証グロース市場へ上場しました。2026年1月にはロゴとブランドメッセージを刷新し、「新しい定番体験を、ぞくぞくと。」を掲げています。単に場所の空きを埋めるだけでなく、その場所で何をするかまで含めて利用体験を設計しようとしている点が、現在の方向性です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社スペースマーケット |
| 証券コード | 4487 |
| 市場 | 東証グロース |
| 設立 | 2014年1月 |
| 主な事業 | スペースの時間貸しマーケットプレイス、施設予約管理、企画開発・運営支援 |
| 決算期 | 9月末。2026年は変更初年度のため1~9月の9カ月決算 |
収益の中心は、予約が成立したときに得る手数料です。場所を大量に保有する不動産会社とは異なり、ホストが持つスペースと利用者をつなぐマーケットプレイスが土台になります。ただし、現在は子会社を通じてレンタルスペースの企画、開発、運営代行にも範囲を広げているため、以前よりも設備投資や運営負担を伴う事業構成になっています。
この仕組みを理解するうえで重要なのが、「取扱高」と「売上高」の違いです。利用者がホストへ支払う予約金額の合計がマーケットプレイスの取扱高で、全額がスペースマーケットの売上になるわけではありません。会社の売上になるのは主に手数料と、施設管理・運営支援などで得る収益です。予約総額が伸びても、手数料率、販売促進、ポイント、決済費用の変化によって利益の伸び方は変わります。
利用者側には、検索から予約、決済、レビューまでを一つのサービスで完結できる利便性があります。ホスト側には、自分だけでは集めにくい利用者へ場所を見つけてもらえる利点があります。利用者が増えるとホストが掲載したくなり、掲載場所が増えると利用者が目的に合う場所を見つけやすくなる。この循環がプラットフォームの基本的な強さです。
ただし、複数の予約サイトへ同じ物件を掲載することは可能です。ホストと利用者を完全に囲い込めるビジネスではありません。そのため、単なる物件数ではなく、予約が実際に成立する稼働率、安心して利用できる品質、問い合わせ対応、目的に合う検索結果が競争力になります。
この会社を分析するときは、マーケットプレイスと運営支援を分けて考えると理解しやすくなります。マーケットプレイスは、予約が増えたときに追加費用が同じ割合では増えにくく、規模が利益につながりやすい事業です。運営支援は、企画、清掃、備品、現場対応などに人と資金が必要で、売上が増えても費用も増えやすくなります。両方を持つことで利用者へ一貫した体験を届けられますが、売上構成が変われば、会社全体の利益率も変わる点には注意が必要です。
一方、運営支援で得た現場の知識を、検索、価格設定、設備提案、予約管理へ戻せれば、単なる予約サイトでは作りにくい強みになります。どの用途で、どの設備を備え、どの時間帯に、いくらなら予約されるかをデータで把握し、実際の空間づくりへ反映する流れです。データと現場運営の循環が機能するかどうかが、事業を広げた意味を判断するポイントです。
利用者の立場では、選択肢が多いだけでなく、写真と実際の状態が一致し、予約後に迷わず入室でき、問題が起きたときに対応してもらえることが大切です。検索、予約、決済、入退室、問い合わせまでの一連の体験が整って初めて、次も同じサービスを使う理由になります。ホスト側でも、単にページへ掲載できるだけでなく、予約を獲得し、清掃や鍵の管理を無理なく続けられることが必要です。
そのため競争優位は、登録会員数や掲載数の大きさだけでは測れません。予約成立率、再利用率、問い合わせ対応、掲載スペースの品質が一緒に改善しているかを見る必要があります。これらの指標はすべて開示されているわけではありませんが、GMV、利用スペース数、法人利用、レビュー、運営支援の広がりから変化を推測できます。
会社が施設管理システムや運営代行まで持つ意味もここにあります。予約サイトだけでは管理できない現場品質へ関与できることは、利用者の安心とホストの継続運営につながります。一方で、現場へ深く関与するほど人件費や責任も増えるため、サービス品質の向上が利用単価、稼働率、継続率へ結びつかなければ採算は悪化します。
分析では、利便性の向上が利用増へ、利用増が利益と現金へつながる順序を確認します。サービスの評価が高くても広告費や運営費が増え続ければ、企業としての収益力は上がりません。反対に、利用者とホストの双方が定着し、追加の集客費を抑えながら予約が積み上がれば、マーケットプレイスの強みが数字に表れます。
過去5年の業績推移|利益の波を確認
2021年12月期から2025年12月期までの連結業績を並べました。売上高と営業利益は億円、自己資本比率とROEは%、PBRとPERは倍です。ROEは各決算期の実績値、PBR・PERはIR BANKの各期末最終取引日対応値を使っています。2022年と2023年は最終赤字のため、ROEとPERを表示していません。
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 自己資本比率 | ROE | PBR | PER |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021年12月期 | 12.28 | 0.60 | 46.9 | 4.84 | 12.43 | 255.96 |
| 2022年12月期 | 12.33 | ▲1.14 | 40.4 | ― | 5.04 | ― |
| 2023年12月期 | 15.64 | 1.02 | 25.3 | ― | 7.40 | ― |
| 2024年12月期 | 19.70 | 1.77 | 27.7 | 25.87 | 5.36 | 20.63 |
| 2025年12月期 | 25.68 | 2.47 | 24.6 | 23.27 | 3.84 | 16.49 |
基準日は順に2021年12月30日、2022年12月30日、2023年12月29日、2024年12月30日、2025年12月30日です。現在の予想指標と期末実績を混ぜず、当時の決算と株価評価の組み合わせとして確認しています。
売上は3期連続で20%を超える成長
2022年12月期は新型コロナ後の需要回復が十分ではなく、広告投資なども重なって営業赤字になりました。しかし2023年12月期に営業黒字へ戻り、2024年12月期は売上高25.96%増、2025年12月期は30.34%増と成長が加速しています。
営業利益率も2023年12月期の6.50%から、2024年12月期8.98%、2025年12月期9.62%へ改善しました。マーケットプレイス型の事業は固定費を吸収した後に利益が増えやすいため、利用件数と取扱高が伸びる局面では利益率改善が期待できます。
最終利益とROEは特殊要因も確認する
2023年12月期は営業利益と経常利益が黒字でも、信託型ストックオプション関連損失を特別損失へ計上したことで最終赤字でした。このため「本業が赤字だった」とだけ理解すると実態を取り違えます。2024年12月期に最終黒字へ戻り、ROEは25.87%、2025年12月期も23.27%となりました。
高ROEは魅力的ですが、自己資本がまだ厚くないことも押し上げ要因です。2025年12月期の自己資本比率は24.6%で、2021年12月期の46.9%より低い水準です。ROEの高さだけでなく、利益の安定性と財務の余裕を組み合わせて見る必要があります。
5年間をどう読むか
2021年12月期はコロナ禍の影響を受けながらも売上高12.28億円、営業利益0.60億円を確保しました。当時はオンライン会議の普及で会議室需要の一部が減る一方、住宅型スペースや撮影、配信など新しい用途が生まれた時期です。需要構成が変わる中で黒字を保ったことは、用途の広さを示しています。
2022年12月期は売上高がほぼ横ばいでも営業損失1.14億円となりました。事業成長を狙った広告、採用、開発などの費用は、売上が伸びなければそのまま利益を圧迫します。この年はプラットフォーム型だから常に高収益になるわけではなく、需要と投資のタイミングがずれると赤字になることを示しました。
2023年12月期は売上高15.64億円、営業利益1.02億円へ回復しました。利用需要の正常化に加え、固定費を吸収できる売上規模へ近づいたと見られます。ただし最終損益は信託型ストックオプション関連損失で赤字です。本業の改善と一時的な損失を分ける必要がある決算でした。
2024年と2025年は営業利益率が連続して改善し、「売上が増えるほど利益も増える」というプラットフォームの特徴が数字に表れました。ところが2025年にM&Aを実施したことで、次の段階では事業の規模と複雑さが増えています。過去2年の利益率改善を、そのまま将来へ延長できるかはまだ確定していません。
PBRは2021年末の12倍台から2025年末の3倍台へ低下し、PERも黒字回復後は20.63倍から16.49倍へ下がりました。利益と純資産が増えた一方、株価が同じ割合で上昇しなかった結果です。倍率低下は以前より期待が落ち着いたことを示しますが、PBR3倍台は一般的な低PBR銘柄とは異なり、今後の成長をある程度織り込んだ水準です。
配当推移と株主優待|還元姿勢を見る
スペースマーケットは成長投資を優先しており、直近5年間は無配です。赤字期を含むため配当性向は算出せず、黒字化後も配当は実施していません。
| 決算期 | 年間1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2021年12月期 | 0円 | ― |
| 2022年12月期 | 0円 | ―(赤字) |
| 2023年12月期 | 0円 | ―(赤字) |
| 2024年12月期 | 0円 | ― |
| 2025年12月期 | 0円 | ― |
株主優待はあるのか
2026年7月時点で株主優待制度はありません。サービス利用者としては割引券などを期待したくなりますが、現状の株主還元は配当・優待より事業成長を優先する段階です。2026年9月期の年間配当予想も0円となっています。
したがって、配当収入を重視する銘柄として見るのではなく、投資した資金が将来の利益成長へ結びつくかを確認する会社です。利益が積み上がっても還元方針が変わらない場合、市場評価の上限になる可能性もあります。
決算内容とリスク|数字の裏側を見る
決算で良かった点
2025年12月期は売上高25.68億円、営業利益2.47億円、経常利益2.39億円、親会社株主に帰属する当期純利益2.14億円でした。売上高は前期比30.3%増、営業利益は39.6%増で、売上と利益がそろって伸びています。
マーケットプレイスの需要回復だけでなく、施設予約管理や運営支援へ事業を広げてきた効果も表れ始めました。2025年4月にはクルトン、エミーナ、システリアの3社がグループ入りし、企画開発や運営代行の体制が強化されています。
決算で気になった点
一番気になるのは、成長投資とM&Aによる財務変化です。有利子負債は2024年12月期の2.32億円から、2025年12月期は8.13億円へ増えました。のれんも4.18億円あり、買収した事業が計画どおり利益を生まなければ、利息負担や減損が利益を圧迫する可能性があります。
営業キャッシュフローは2024年12月期の3.82億円から2025年12月期は0.15億円へ低下し、投資キャッシュフローは2.56億円の支出でした。期末の現金及び現金同等物は11.56億円ありますが、会計上の利益だけでなく、事業から現金を生み出せているかも次期以降の確認点です。
営業キャッシュフローの低下には、予約代金をいったん受け取りホストへ支払うプラットフォーム特有の運転資金変動も影響します。単年度の数値だけで資金繰り悪化と決めることはできません。それでも、最終利益2.14億円に対して営業キャッシュフローが0.15億円だった差は小さくないため、未収入金、未払金、税金、買収関連支出の内訳を継続して見る必要があります。
2026年3月末には現金及び預金が13.30億円へ増え、自己資本比率も27.53%へ改善しました。一方、長期借入金は短期返済分を含め約6.74億円あります。現金が借入金を上回るため直ちに返済へ困る状態ではありませんが、今後も運営拠点やシステムへ投資するなら、手元資金の余裕は利益成長と同じくらい重要です。
のれんは買収した会社の将来収益力を見込んで計上する資産です。計画どおり利益が出れば償却をこなしながら成長できますが、見込みが崩れると減損損失が発生します。買収会社ごとの売上や利益が詳しく開示されない場合は、グループ全体の営業利益率、のれん残高、減価償却費、営業キャッシュフローを代わりの確認材料にします。
M&Aの成果は、買収直後の増収だけでは判断できません。買収会社の売上を連結すれば、会計上の売上高は増えます。重要なのは、共通システム、集客、購買、清掃、問い合わせ対応をまとめることで重複費用を減らし、数年かけて利益率と現金創出力を上げられるかです。反対に、各社の人員や管理体制が別々に残り、のれん償却と本部費用だけが加われば、増収でも企業価値は高まりにくくなります。
そこで、次の決算では売上成長率だけでなく、営業利益率、EBITDA、営業キャッシュフロー、のれん残高を一組で確認します。営業利益率が下がっても、統合費用が一時的でEBITDAと現金収支が改善していれば、先行投資として説明できます。逆にEBITDAまで伸びず、借入金やのれんだけが増えるなら、統合計画を慎重に見直す必要があります。
有価証券報告書やリスク面で見たい点
プラットフォームでは、ホストとゲストの間で起きる事故、設備不良、近隣トラブル、不正利用がブランドへ影響します。会社がすべてのスペースを直接運営するわけではないため、掲載数を増やしながら品質をそろえる難しさがあります。
システム障害や個人情報漏えいも重要です。検索、予約、決済、鍵の受け渡しがオンラインでつながるほど、停止時の影響は大きくなります。住宅宿泊、用途地域、消防、騒音などの規制変更も、利用できるスペースや運営コストに影響します。
さらに需要には季節性があります。従来は忘年会やパーティーが増える10~12月が繁忙期でした。2026年9月期は決算期変更により、その繁忙期を含まない9カ月決算です。前年の12カ月実績と比べて減収・減益に見えても、期間が違うため単純比較できません。
事業内容|収益源を分けて見る
スペースの時間貸しマーケットプレイス
中核は「SPACEMARKET」です。利用者が目的、場所、人数、設備などからスペースを探し、予約します。ホストは空き時間を登録し、予約成立時に手数料が発生します。会社がすべての不動産を購入する必要がないため、掲載スペースと利用者が増えるほどネットワーク効果が働きます。
利用目的は会議やパーティーだけではありません。撮影、配信、推し活、ボードゲーム、ダンス、スポーツ観戦、面接、レッスンなどへ広がっています。私が使った一軒家型スペースも、ホテルや飲食店とは違い、仲間内で自由に過ごせることが価値でした。
施設予約管理サービス
「Spacepad」は、公共施設や民間施設の予約、支払い、鍵の管理などをデジタル化するサービスです。マーケットプレイスが予約ごとの収益を中心とするのに対し、施設管理システムは継続利用が積み上がれば収益の安定化につながります。
自治体や商業施設では、紙の申込書、窓口対応、現金決済、鍵の受け渡しが残る場合があります。ここをオンライン化できれば、管理者の負担を減らし、利用可能な時間も広げられます。ただし自治体案件は導入まで時間がかかり、営業やサポートの負担も必要です。
企画開発・運営支援
子会社を通じ、レンタルスペースの企画、内装、備品、清掃、集客、運営代行まで支援しています。宿泊運営支援の「SpemaSTAY」や、レンタルスペースの譲渡・承継を支援する「スペースM&A仲介」も展開しています。
この領域は、予約サイトだけでは得にくい運営ノウハウと収益機会を取り込めます。一方で、人員、設備、物件運営が必要になり、マーケットプレイスより固定費が増えやすい事業です。売上拡大だけでなく、グループ全体の利益率が維持できるかが重要です。
業界の将来性|市場環境とリスクを見る
所有から利用へ
人口減少で空き家や遊休施設が増える一方、利用者は必要なときだけ場所を借りる選択肢を持つようになりました。働き方の多様化で小規模会議やオンライン面接の場所が必要になり、SNSや動画配信の普及で撮影場所の需要も増えています。
会社の決算説明資料では、ワークボックス需要が5年間で48倍になったと説明しています。2026年には通信品質や駅からの距離などの基準を設けた「SpemaBOX」を始めました。単に掲載数を増やすのではなく、用途ごとに品質をそろえる取り組みです。
場所から体験へ
レンタルスペースは、立地と価格だけで選ばれるとは限りません。推し活なら装飾や撮影設備、スポーツ観戦なら大画面と音響、料理会ならキッチン設備が重要です。目的別に使いやすい空間を増やせれば、一般的な会議室より高い単価やリピート利用につながる可能性があります。
反対に、魅力的なスペースは競合サイトにも掲載できます。利用者とホストが複数サービスを併用しやすいため、掲載数だけでは長期的な優位性になりません。検索の使いやすさ、予約後の安心感、トラブル対応、集客力、管理ツールまで含めて選ばれる必要があります。
市場拡大だけでは利益を保証しない
空き家、遊休オフィス、公共施設を有効活用したい社会的な需要は追い風です。しかし、市場が伸びれば新規参入も増えます。予約サイトだけでなく、不動産会社、ホテル、カラオケ、コワーキングスペース、会議室運営会社も利用者の時間と予算を奪い合う相手です。
料金が上がれば飲食店やホテルの個室へ戻る利用者もいます。反対に価格競争が進めば、ホストの収益が減り、清掃や設備更新へお金をかけにくくなります。プラットフォームが手数料を下げてホストをつなぎ止めれば、自社の利益率が低下します。利用者、ホスト、運営会社の3者が利益を得られる価格設計が必要です。
もう一つの論点はリピート利用です。パーティーや撮影は毎週使う人ばかりではありません。ビジネス利用、レッスン、スポーツ、サロンなど利用頻度の高い用途を増やせれば、広告費をかけて新規顧客を集め続ける負担を抑えられます。会社がSpemaBOXや法人需要を強調するのは、継続利用を増やす狙いもあると考えられます。
競合比較|同業他社と比べる
直接競合のRebaseと、貸会議室・イベント支援で規模の大きいTKPを比較します。業績とROEは2025年12月30日時点で公表済みだった各社の直近通期実績です。決算期はスペースマーケットが2025年12月期、Rebaseが2025年3月期、TKPが2025年2月期です。PBR・PERは3社ともIR BANKの2025年12月30日終値対応値へ統一しました。
| 企業 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益増減率 | ROE | PBR | PER |
|---|---|---|---|---|---|---|
| スペースマーケット | 25.68億円 | 2.47億円 | +39.6% | 23.27% | 3.84倍 | 16.49倍 |
| Rebase | 19.27億円 | 4.87億円 | +45.3% | 26.29% | 3.21倍 | 83.47倍 |
| TKP | 592.08億円 | 59.15億円 | +28.4% | 9.17% | 1.36倍 | 5.55倍 |
企業紹介
・スペースマーケット
個人から法人まで幅広いホストのスペースを掲載し、マーケットプレイス、施設管理、企画開発・運営支援をグループでつなげています。売上成長は高い一方、買収後の財務と利益率が確認点です。
・Rebase
レンタルスペース予約サイト「インスタベース」を運営する直接競合です。2025年3月期は営業利益率25%台、自己資本比率70.3%で、収益性と財務の軽さが目立ちます。ただし2026年3月期は先行投資で利益が減少しており、成長投資の成果が課題です。
・TKP
貸会議室を中核に、ホテル、宴会、イベント制作などを提供します。売上規模は大きいものの、不動産の賃借や設備を伴うため、マーケットプレイス専業とは資産構成が異なります。
比較
スペースマーケットはRebaseより売上規模が大きい一方、営業利益はRebaseの約半分です。2025年の実績では、直接競合との間に利益率の差があります。買収した運営支援事業を加えたことで売上は伸ばしやすくなりましたが、固定費や償却負担を吸収できなければ差は縮まりません。
Rebaseの2025年12月30日時点PERが高いのは、その時点の予想利益が先行投資で大きく減少する見込みだったためです。反対にTKPのPERが低いのは、事業規模、資産構成、利益の特殊要因が異なります。倍率だけで「割安・割高」と決めず、利益の持続性をそろえて見る必要があります。
競合比較から見える課題は、売上成長を営業利益率へ変えることです。スペースマーケットがマーケットプレイスの軽さと、運営支援の現場力を両立できれば独自性になりますが、両方のコストだけを抱える形になれば評価は難しくなります。
直接競合のRebaseは、2025年3月期までインスタベースの高い利益率が強みでした。ところが2026年3月期は新規事業や人材への投資を増やし、営業利益が大きく減少しています。この変化は、プラットフォーム企業でも次の成長源を作る段階では利益が落ちることを示します。スペースマーケットだけの問題ではなく、業界全体が「予約仲介の次」を探しているとも読めます。
TKPは自ら会場を仕入れ、会議、宴会、宿泊、イベント運営まで提供します。収益機会が多い反面、賃料、人件費、設備投資、稼働率の影響を受けます。スペースマーケットが運営支援を広げるほどTKPに近いリスクも一部取り込むため、将来はマーケットプレイス企業としてだけでなく、空間運営企業としての採算を見る必要があります。
中期経営計画と成長戦略|伸びしろを考える
中期経営計画
会社は2026年から決算期を9月末へ変更しました。移行初年度の2026年9月期は9カ月で、全社総取扱高62.45億円、売上高22.21億円、営業利益1.34億円、経常利益1.26億円、親会社株主に帰属する当期純利益1.13億円を予想しています。
旧12月期の2026年通期予想は売上高32.44億円、営業利益2.90億円でしたが、9月末までの9カ月予想へ修正されています。これは事業悪化による下方修正ではなく、対象期間が短くなった影響です。10~12月の繁忙期を含まない点にも注意が必要です。
成長戦略
成長戦略の軸は、マーケットプレイスを伸ばしながら、施設予約管理と運営支援を周辺へ広げることです。利用データから需要のある用途を見つけ、子会社の運営ノウハウで実際のスペースを作り、その結果を再びプラットフォームへ戻す循環を目指しています。
たとえばインドア花見、スポーツ観戦、ワークボックスなど、利用目的を明確にした空間を提案しています。利用者が「場所を借りる」ではなく「やりたい体験を選ぶ」状態になれば、検索の入口を広げられます。
もう一つは運営のデジタル化です。予約、本人確認、決済、スマートロック、清掃、問い合わせを一体化できれば、ホストの参入負担を下げられます。Spacepadの導入先が増えれば、単発予約だけに依存しない収益源にもなります。
ただし、戦略が広がるほど経営資源も分散します。マーケットプレイス、SaaS、運営代行、宿泊、M&A仲介は、それぞれ必要な人材とリスクが異なります。売上高だけでなく、事業ごとの採算や投資回収が開示されるかを確認したいところです。
戦略が成功するための条件
第一の条件は、マーケットプレイスの成長を止めないことです。新しい事業へ投資しても、利用者とホストが集まる中核サービスが弱くなれば、周辺事業へ送る顧客とデータも減ります。GMV、利用スペース数、1スペース当たりGMVを組み合わせ、掲載数だけが増えて稼働率が落ちていないかを確認します。
第二の条件は、買収会社の役割を重ねないことです。企画開発、運営代行、宿泊支援などを分担し、共通の集客、システム、購買、清掃網を使えれば相乗効果が出ます。反対に各社が別々の管理体制を持ち続けると、売上は合算されても本部費用が増え、利益率は上がりません。
第三の条件は、Spacepadなど継続収益の比率を高めることです。季節によって予約が変動するマーケットプレイスと、定期利用される管理システムを組み合わせれば業績の波を抑えられます。ただし導入件数だけでは収益貢献は分からないため、契約単価、解約率、開発・サポート費用の開示が増えると分析しやすくなります。
第四の条件は財務規律です。買収で成長を早められても、高値で取得してのれんが増えれば将来の負担になります。営業キャッシュフローの範囲で投資できるか、追加借入が続くか、自己資本比率が改善するかを確認し、成長率だけを追わないことが大切です。
強みと弱み|投資前に見たいポイント
強み
- 先行者としての認知度:スペースシェア市場を早期に開拓し、幅広い用途と物件が集まっています。
- 利用データ:地域、用途、人数、価格、稼働率などのデータを用途開発へ生かせます。
- 事業の接続:予約サイトだけでなく、施設管理、企画開発、運営代行までつなげられます。
- 売上成長:2023年から2025年まで高い増収率を維持し、営業利益率も改善しました。
弱み
- 競合との利益率差:直接競合Rebaseと比べ、2025年の営業利益率は低い水準です。
- 財務負担:M&A後に借入金とのれんが増え、自己資本比率は24.6%です。
- 品質管理:多数のホストが提供するスペースの安全性や清潔さを一律に保つ難しさがあります。
- 株主還元:無配・優待なしで、利益成長が止まると保有理由が弱くなりやすい面があります。
株価シナリオ|見直される条件を考える
良いシナリオ
マーケットプレイスGMVと利用スペース数が伸び、買収した3社の運営支援が利益へ寄与するケースです。売上成長を維持しながら営業利益率が再び上昇し、営業キャッシュフローも回復すれば、M&Aの評価が変わる可能性があります。
中立シナリオ
利用需要と売上は伸びるものの、償却費、人件費、開発費も増え、利益率が横ばいになるケースです。事業の広がりは確認できても、投資回収に時間がかかるため、株価評価は業績発表ごとに揺れやすくなります。
悪いシナリオ
競争激化でマーケットプレイスの成長が鈍り、買収事業も十分な利益を生まないケースです。借入金の返済負担やのれん減損が重なると、会計上の利益だけでなく財務余力も低下します。事故やシステム障害で信頼を失うリスクにも注意が必要です。
次の決算で確認したい数字
最初に確認したいのは、全社総取扱高とマーケットプレイスGMVの差です。全社総取扱高にはグループ事業が含まれ、マーケットプレイスGMVは予約サイト上の流通を示します。全社だけが伸びる場合は買収事業の寄与が大きく、中核マーケットプレイスの勢いが弱くなっていないかを分けて考えます。
次に利用スペース数と1スペース当たりGMVです。利用された場所の数が増えても、1カ所当たりの取扱高が下がり続ければ、価格低下や稼働不足が疑われます。反対に両方が伸びれば、用途拡大と単価・利用頻度の改善が同時に進んでいる可能性があります。
利益面では営業利益だけでなくEBITDAも確認します。買収によるのれん償却や設備の減価償却が増えたため、営業利益とEBITDAの差が広がっています。EBITDAが伸びても営業利益が伸びない状態が続くなら、投資負担の回収に時間がかかっていると判断できます。
財務では現金、長短借入金、のれん、自己資本比率を一組で見ます。現金が増えても追加借入によるものなら、事業の現金創出力が改善したとは限りません。営業キャッシュフローが回復し、その資金で投資と返済を進められる形が理想です。
最後に2026年9月期の着地と、次の通常12カ月となる2027年9月期の会社計画です。2026年9月期は9カ月で繁忙期を含まないため、過去と比べにくい期間です。2027年9月期の計画が示されれば、決算期変更の影響を除いた成長率と利益率を改めて評価できます。
株価指標を見るときも、2026年9月期の予想利益だけで結論を出しにくい点があります。今期は9カ月しかなく、通常なら売上が増えやすい10~12月を含みません。PERの分母となる利益が短い期間の予想値であれば、通常の12カ月決算の会社と同じ感覚では比較できません。決算期変更の影響を除いた2027年9月期の利益水準が示されてから、成長率と倍率を改めて組み合わせる必要があります。
また、PBRは純資産に対する評価ですが、スペースマーケットの資産には買収で生じたのれんが含まれます。のれんが利益を生む間は問題ありませんが、減損が起きれば純資産も減少します。PBRが以前より下がったという事実だけで割安と判断せず、純資産の中身と買収後の収益力を合わせて見ることが大切です。
全体まとめ|調べて感じたこと
実際にレンタルスペースを利用すると、ホテルや飲食店とは違う便利さがあります。人数、設備、時間を自分たちに合わせられ、幹事の準備を減らせる点は、今後も利用される理由になると感じます。
企業としてのスペースマーケットも、コロナ後の回復企業から成長企業へ移る途中にあります。2025年12月期までの売上と利益は伸び、サービスもマーケットプレイスから施設管理、運営支援へ広がりました。
今回あらためて調べて分かったのは、会社の姿が以前より不動産運営に近づいていることです。予約を仲介するだけなら、掲載数、利用者数、取扱高が中心指標でした。現在は買収した会社を通じて、空間の企画、設備、清掃、日々の運営まで関わります。予約データと現場運営を組み合わせられる点は強みですが、その分だけ人員、設備、借入、のれんという新しい確認項目も増えました。
この変化は、成長余地を広げると同時に、事業を理解する難しさも上げています。売上高が増えた理由をマーケットプレイスの自然成長と買収効果に分け、利益が減った理由を一時的な投資と継続的なコストに分ける必要があります。会社が今後、事業別KPIやグループ会社の利益貢献を詳しく開示すれば、成長の質を判断しやすくなります。
一方で、以前のように「掲載スペースが増えれば成長」とだけ見る段階ではありません。M&Aで借入金とのれんが増え、2026年1Qは増収でも減益でした。次に確認したいのは、グループ化した事業が利益と現金を生むかです。
利用スペース数、GMV、営業利益率、営業キャッシュフロー、自己資本比率を続けて見れば、成長の量だけでなく質も判断しやすくなります。サービスの面白さは変わりませんが、企業分析では競合との利益率差と財務負担を含め、期待とリスクの両方を追いたい会社です。
最新決算まとめ|2026年9月期 第1四半期
最新決算は2026年5月15日公表の2026年9月期第1四半期です。対象期間は2026年1月1日から3月31日、連結、日本基準です。今期は決算期変更に伴う9カ月変則決算で、通常の12カ月決算ではありません。
決算ハイライト
売上高は前年同期比34.4%増、営業利益は22.4%減となり、増収と減益が同時に表れました。M&Aで加わった事業が売上へ寄与する一方、買収と新規投資に伴う償却費が増えています。売上規模の拡大だけでなく、利益率と現金創出力を確認したい決算です。
| 指標 | 1Q実績 | 前年同期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7.18億円 | 5.34億円 | +34.4% |
| 営業利益 | 0.62億円 | 0.80億円 | ▲22.4% |
| 経常利益 | 0.58億円 | 0.79億円 | ▲26.4% |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 0.58億円 | 0.80億円 | ▲27.4% |
| 自己資本比率 | 27.53% | 24.60%(前期末) | +2.93ポイント |
決算短信サマリーと四半期連結損益計算書を照合しています。詳細値は売上高718,393千円、営業利益62,276千円、経常利益58,583千円、親会社株主に帰属する四半期純利益58,474千円です。
通期予想と進捗
| 指標 | 9カ月通期予想 | 1Q実績 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 22.21億円 | 7.18億円 | 32.3% |
| 営業利益 | 1.34億円 | 0.62億円 | 46.2% |
| 経常利益 | 1.26億円 | 0.58億円 | 約46.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.13億円 | 0.58億円 | 51.6% |
1Q進捗率は売上高32.3%、営業利益46.2%、経常利益約46.5%、純利益51.6%です。ただし、今期は9カ月決算であり、過去に需要が増えやすかった10~12月を含みません。四半期ごとの季節性もあるため、進捗率だけで上振れを判断しないようにします。
配当・株主還元
2026年9月期の年間配当予想は0円で、株主優待制度もありません。会社は現時点で事業拡大と財務基盤の整備を優先しています。利益進捗が高くても、今回の決算では配当方針の変更や自社株買いなどの追加還元は示されていません。
業績背景
全社総取扱高は19.65億円で前年同期比22.9%増、マーケットプレイスGMVは16.29億円で9.7%増、利用スペース数は約3.4万スペースで13.6%増でした。全社総取扱高の伸びがマーケットプレイスGMVを上回ったことから、買収で加わった運営支援などグループ事業の寄与が拡大しています。
一方、営業利益は前年同期を下回りました。会社資料では、M&Aと新規投資に伴う償却費の増加を主な背景として説明しています。売上が伸びても利益が減ったため、統合初期の費用がいつまで続くかと、買収した事業が固定費を吸収できる規模へ育つかが論点です。
定性情報
2026年1月にコーポレートロゴとブランドメッセージを刷新し、場所の予約だけでなく、その先の体験まで提案する姿勢を明確にしました。決算説明資料では、マーケットプレイス、施設予約管理、企画開発・運営支援をグループでつなぎ、需要データを空間づくりへ生かす方向が示されています。
用途開発では、ワークボックス、スポーツ観戦、インドア花見など目的を明確にした利用を広げています。通信品質や駅からの距離などの基準を満たす「SpemaBOX」、宿泊施設の運営を支援する「SpemaSTAY」、レンタルスペースの譲渡・承継を支援する「スペースM&A仲介」も進めています。予約仲介から空間運営へ事業範囲を広げていることが、今回の増収と費用増の両方に関係しています。
セグメント別動向
会社は単一セグメントで開示しているため、正式なセグメント別売上高や利益は公表していません。そのため、開示KPIから動きを分けます。中核のマーケットプレイスはGMVが9.7%増、利用スペース数が13.6%増でした。全社総取扱高は22.9%増で、両者の伸び率の差には、施設運営やグループ会社を含む周辺事業の拡大が表れています。
利用スペース数の伸びがマーケットプレイスGMVの伸びを上回っているため、次回は1スペース当たりGMVも確認したいところです。スペース数の増加が用途と利用者の広がりにつながる一方、低稼働の掲載が増えるだけなら収益性は高まりません。掲載の量ではなく、実際に利用された場所の稼働と単価が重要です。
業績予想修正の有無
2026年2月26日に公表した通期予想から修正はありません。売上高22.21億円、営業利益1.34億円、経常利益1.26億円、親会社株主に帰属する当期純利益1.13億円を据え置いています。決算期変更後の9カ月予想であるため、前年の12カ月実績との増減率はそのまま比較しません。
決算まとめ
2026年9月期1Qは、M&A後の売上拡大を確認できた一方、利益面では統合と投資の負担が表れた決算でした。売上高34.4%増に対して営業利益22.4%減という組み合わせから、評価の中心は売上成長率ではなく、今後の利益率回復へ移ります。
今回の結論は、事業拡大は進んでいるが、M&Aの成果を利益と現金で確認する段階ということです。通期計画への進捗は高めですが、9カ月決算と季節性を考慮し、次回以降もGMV、営業利益率、営業キャッシュフロー、自己資本比率を続けて確認します。
追加資料
前回の決算:2025年12月期 通期
売上高25.68億円(前期比30.3%増)、営業利益2.47億円(39.6%増)、経常利益2.39億円(35.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2.14億円(17.8%増)でした。自己資本比率は24.60%、年間配当は0円です。
増収増益でしたが、M&Aにより有利子負債は8.13億円、のれんは4.18億円へ増加しました。旧記事で利益を24.7億円などと記載していた箇所は、百万円から億円への換算を修正しています。
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出典・参考資料
【決算短信(通期)】
・株式会社スペースマーケット(4487)
「2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026/02/13)
【決算説明資料(通期)】
・株式会社スペースマーケット(4487)
「2025年12月期 決算説明資料」(2026/02/13)
【IRライブラリ(会社公式:決算資料一覧)】
・株式会社スペースマーケット IR(決算説明資料)
・株式会社スペースマーケット IR(IRトップ/ライブラリ導線)
【有価証券報告書(2022年~2026年分)】
■補助データ(集計・一覧性の高いサイト)
【適時開示一覧(Yahoo!ファイナンス:TDnetリンク)】
・スペースマーケット(4487)適時開示情報
【IRBANK(指標:ROE/PBR/PERなど、開示情報ベースの整理)】
・IRBANK:スペースマーケット(4487) 決算発表資料一覧
・IRBANK:スペースマーケット(4487) 有価証券報告書(EDINET整理ページ)
【過去開示(決算プロ:短信/説明資料の履歴一覧)】
・決算プロ:4487 スペースマーケット
・インスタベース 公式サイト
投資は自己責任でお願いします。

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