【企業分析】スペースマーケット(4487)を使ってみたら、成長性、将来性が気になった話

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レンタルの最近

最近、友人と集まるために久しぶりにレンタルスペースを利用しました。レンタルスペースといえば、駅構内の学習室や会議室を思い浮かべますが、今回利用したのはなんと「一軒家」でした。

普通の住宅地にある普通の家。最初はここで良いのか?と入ることに悩んでけど、友達に連絡してみるとどうやら間違いなさそう...ナンバーキーを押していざ家に入ると室内には使用していい、調理器具一式、冷蔵庫、コンロさらにはバリスタマシンまで完備。

「今ってこんな場所が借りられるのか」と思った私。「今時、こんなサービスもあるんだなー」と思いながら一日、楽しく遊びました。

そんな楽しい一日を過ごして家に帰り、「これは素晴らしいサービスだ!調べてみよう」とパソコンで探してみるとヒットしたのが、スペースマーケット。東京グロースに上場している会社で調べていくことにします。

追記:この後、他の所も3か所ほど、利用しました。どこもきれいに清掃されていて問題なく使えました。

飲み物や食べ物の提携サービスも使用しましたが、準備がスムーズになります。使ってみて思ったのが、幹事側が楽になるのもそうですが、来てもらう人から幹事側への気遣いも減るので、忙しい人や人数が多い時には良いサービスだなと思いました

レンタルスペースの使用に興味がある方は下記のリンクから見てください。

会社概要

スペースマーケットは、「場所のチカラであなたにエール」というビジョンを掲げ、世の中に眠る“使われていない空間”に新たな価値を与えることを目指している企業です。


オフィスの空き時間、個人宅の一室、商業施設の未稼働スペースなど、本来であれば活用されないまま終わってしまう「場所」に光を当て、人と人、アイデアと空間をつなぐことを事業の根幹に据えています。

同社の思想の根底にあるのは、「場所は持つものではなく、活かすもの」という考え方です。
人口減少や働き方の多様化、都市部と地方の格差といった社会課題が進む中で、既存のインフラや空間を効率よく循環させる仕組みこそが、これからの社会に必要だという問題意識が、創業の背景にあるそうです。

スペースマーケットは、単なる貸し借りの場を提供する企業ではなく、
「やってみたい」「集まりたい」「表現したい」といった人の前向きな行動を、“場所”という切り口から後押しする存在であろうとしています。
そのため、利用者・スペース提供者・地域社会の三者すべてに価値が循環することを重視し、プラットフォーム設計やサービス拡張を進めてきました。

本社は東京都渋谷区神宮前に置き、代表取締役は重松大輔氏。
スタートアップらしいスピード感と、社会インフラに近い責任感の両立を意識しながら、スペースシェアという新しい市場の定着に取り組んでいます。

このように同社は、「空間の再定義」を通じて、人の挑戦や地域の活性化を支えることを自らの存在意義とし、その思想を軸に事業を展開している企業と言えます。

2年の業績推移(最新期末含む5期分)

上場したてのため、2年分をまとめました。2023年、2024年12月期の連結業績推移を、売上高・経常利益(または税引前利益)など主要指標に、各期の数値を示しています。(単位は売上高・経常利益が億円、・ROEは%、PBR・PERは倍)。

決算期売上高(億円)経常利益(億円)自己資本比率(%)ROE(%)PBR(倍)PER(倍)
2023年12月期15.61.125.37.4
2024年12月期19.71.827.725.95.420.6

業績の解説

売上成長と黒字定着が進行
2024年12月期は売上高19.7億円、経常利益1.8億円と、増収増益を達成しました。固定費を抑えつつ取扱高の拡大が利益に結びつく構造が強まり、事業のスケール効果が表れ始めています。

財務体質は改善方向へ
自己資本比率は27.7%と依然高水準とは言えませんが、2023年からは回復基調です。大規模な増資に頼らず、利益の積み上げによって自己資本を厚くしている点は前向きに評価できます。

ROE上昇は利益回復の反映
2024年のROEは25.9%と高水準ですが、これは自己資本がまだ小さい段階で利益が急回復した影響が大きいと考えられます。今後も同水準の利益を維持できるかが重要です。

株価評価は実績重視へ移行
PBRは7倍台から5倍台に低下し、成長期待先行の評価は一服しました。一方でPERは20倍台に収まり、赤字期を脱した成長企業として、実績を伴う評価段階に入りつつあります。

ビジネスモデルと収益源

事業領域概要
プラットフォーム運営15分単位でスペースを貸し借りできる仕組み。成果報酬型モデル(ゲスト5%、ホスト30%の手数料)で全国展開。
法人向けソリューションイベント企画・運営支援、オンライン配信支援、プロモーションスペースの広告活用などを提供。
運営代行・企画開発支援ホスト向けに、内装・備品・掲載・清掃・対応を丸ごと請け負う代行サービスを展開。

それぞれの事業の売り上げ割合は今の所公表されず、プラットフォーム事業の単一セグメントで表示されているようです。IR資料には「短時間単位で利用できる利便性」「成果報酬型で手数料収益」「幅広いスペースの全国展開」「企画・運営・代行までのワンストップ支援」など、プラットフォーム→法人向け支援→運営支援という構造が強みとのこと

スペースマーケット(4487) 売上高と純利益の推移(2020〜2024年)

グラフから考えられる点として

1. 売上高は右肩上がりで成長中
2020年:805百万円 → 2024年:1970百万円

5年で約2.4倍に拡大しており、事業規模が着実に拡大していることが分かります。

特に2023年→2024年の伸び(+406百万円)は大きく、成長加速がうかがえます。

2. 2023年に黒字転換を達成
2020年:-60百万円(赤字)

2021年:わずかに黒字(+26百万円)

2022年:再び赤字(-60百万円)

2023年:+113百万円 → 初めてまとまった黒字

2024年:+221百万円 → 過去最高益を更新

➡ 黒字転換と利益成長が両立しており、事業の収益性改善が鮮明。

3. 利益率が向上している
売上の伸びに対して、純利益の伸びがさらに大きい点に注目。

利益率 = 純利益 ÷ 売上高

2023年:約 7.2%

2024年:約 11.2%

➡ 経費効率やビジネスモデルの転換(例:固定費の吸収)などが成功している可能性。

4. 投資家からの評価とつながる見通し
売上成長 × 利益成長 = 株価にとって最も好材料。

「成長性 + 収益性の両立」が明確に見て取れるので、中長期の株価押し上げ要因として注目されやすい状況。

疑問1:競合企業の台頭はないの?

競合企業を調べてみると結構ありますね。主要な競合としてインスタベース(Rebase/証券コード5138)、スペイシー(Spacee)、それにスペナビ・カシカシなど新興系があります。中でもインスタベースは掲載数、営業効率の面で近年スペースマーケットと同等の規模感です。

インスタベースの売り上げ高と純利益は以下のとおりインスタベースは2022年12月に上場しておりそこからのデータになります。

年度(3月期)売上高(百万円)純利益(百万円)
2022年約1,218(推定)約143百万円
2023年約1,490約226百万円
2024年約1,926約362百万円

2023年以前の純利益は上場直前(2022年12月)に公開資料より黒字は二年連続で確保できているようです。

売り上げ高基準でみるとスペースマーケットとインスタベースは前年度同等の売り上げ高を示しており、純利益だとインスタベースの方が多いようです。次に事業体系の比較をすると

  1. インスタベース
    完全成果報酬モデル:予約成立時にのみ手数料35%のみ発生。登録や月額などは一切不要。
  2. スペースマーケット
    基本30%の手数料にプラスして、ゲストから5%が別途徴。
    • プロモリンクを利用すれば、ホスト負担分が5%へ大幅ダウン。自社集客が強みのホスト向け

まとめると

インスタベースは一律で35%: わかりやすいが高率。

スペースマーケットは30%+5%: 負担は同程度(30% vs 35%)、ただしプロリンクにより最大25ポイント割引で実質ホスト負担5%のケースも。

ゲスト負担を考慮すると、スペースマーケットはホストにもゲストにも手数料の発生構造という違いがあります。自社集客が可能なら、スペースマーケットのプロモリンクで最安5%になることもあるようなので、集客能力が不明なら、インスタベースの35%一律手数料が簡潔で安心な構造なのかもしれません。この辺りが、インスタベースが掲載数を伸ばしている要因かもしれないですね。そうするとインスタベースの方がいいのかな?

掲載数の成長率と今後の見通しは?

レンタルスペース会社はプラットホーム上の掲載数を重要KPIと位置付けており、この伸びが成長率に影響するようです。2022年9月、11月時点で、インスタベース掲載数は約24500件とスペースマーケットの約22000件を上回っていました。その後、コロナ禍明けの需要回復も追い風に両社とも物件数を伸ばし、2024年7月時点でインスタベース約37000件、公式ではないものの、記事やメディア情報ベースでスペースマーケット約36000件といずれも約1.5倍に拡大しています。

直近では、インスタベースが掲載数40000件を突破(前期比+19%増の40800件)で着地し、スペースマーケットも2025年5月時点で38000件超とこの1年で2000件以上増加しました。両社の物件数はほぼ拮抗しつつ、ともに順調な拡大トレンドにあります。

今後半年~1年の短期では、景気動向にもよりますが両社とも物件数は前年比で二桁成長を維持すると見込みが書かれており、売上高ベースで見ても決算説明資料をみても直近四半期のY on Yがスペースマーケットで19.3%アップ、インスタベースで26%の成長を示しており、通年で考えても順調に推移していることがわかります。

直近、今後のM&A新規事業はあるのか

スペースマーケットは今期の新規事業ではありませんが、地方自治体との連携や公共施設の予約管理システム「Spacepad」の提供などを通じて新規スペース開拓の余地があります。また買収した子会社経由の物件取り込みも進んでいます。2021年6月にレンタルスペース仲介のスペースモールを完全子会社化し、ボードゲームカフェやシアター付きのコンセプトルームの改装、運営にも着手しています。さらに2025年4月1日付で、ワークブース運営のクルトン(東京)、パーティースペース運営のエミーナとシステリア(大阪)3社を一挙買収すると発表しています。

まず注目すべきは、東京を拠点とする クルトン株式会社。同社はJR東日本鉄道などと連携し、駅構内やその周辺に900か所以上のワークブースを展開しています。利便性の高い“駅ナカスペース”を強みとし、ビジネス利用やリモートワーク需要の取り込みを進めています。買収額は約 3億円とされており、スペースマーケットにとって大きな戦略的投資といえます。

さらに、関西エリアからは エミーナ株式会社および システリア株式会社の2社を子会社化。両社は大阪を中心に、合計38か所のパーティールームやイベントスペースを運営しており、今後は西日本エリアでのシェア拡大に貢献する見通しです。

買収を踏まえても今後に期待ですね。

まとめ:スペースマーケットを使って・調べて・わかったこと

レンタルスペースの多様化に驚き!
 会議室や学習室だけでなく、一軒家を丸ごと借りられるようなスペースが増えており、プライベート利用にも最適な時代に。

スペースマーケット(4487)は上場企業!
 東京グロース上場で、時価総額は約48億円と小型だが、ROEは25.6%と高水準で、黒字転換後は利益成長も順調。

売上・利益ともに右肩上がりで成長中
 売上高は5年で2.4倍、純利益も過去最高益を更新。利益率も改善傾向にあり、収益性が高まっている。

インスタベースとの競争は激しいが拮抗
 掲載数や売上はほぼ同等。収益性ではやや差があるが、スペースマーケットは手数料の柔軟さや独自集客が強み。

M&Aと地域展開で今後に期待!
 駅ナカスペースのクルトンや関西エリアのエミーナ・システリアを買収し、掲載数は3.8万件超に拡大。地域や用途を広げる事業戦略が進行中。

今後の成長に伴い、高PBRなどの織り込みを超えて行けるか期待ですね。今後も面白い銘柄として注視していきたいです。

投資は自己責任でお願いします。

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